カナダに行った2018年以来続きが読めていなかった『ちはやふる』。先週末、やっと追いつくことができました。
あぁ。しばらく読んでいなかったので、展開を思い出すのに時間がかかってしまったけど、昔(2013年の春だったはず)前半20巻を夢中で読んだときと同じ、いや、さらに深みのある気持ちに包まれました。
感じたことはたくさんあるけど、今書いておきたい2点ほどを下記に。
※ ネタバレ注意としておきます ※
42巻。名人戦・クイーン戦 前夜祭での、詩暢ちゃん・千早のスピーチと、協会女性たちの声。
クイーン戦の5番勝負への変更、本当に現実世界でも2019年度からの変更だったっていうのは衝撃でした。。
◇かるた名人に粂原さん クイーンは山下さん連覇(毎日新聞)
読んでいた時はそれを知らず、さすが末次さん、それぞれの生き方を選びながら競技かるたに向き合い続ける様々な女性たちの姿を大事に描いてきた末次さんだからこそ、、これをネタにする構想が初めからあったのかな..? とだけ思っていたんだけど。。
「団体戦も 個人戦も 男女の差のない 競技かるたに育てられました」
あれを、かるた協会の大人たちだけじゃなくて、主人公に言わせたことにめちゃくちゃ価値があると思うし、末次さんにとっては勇気ある素晴らしい選択だったと思う。
千早自身が、差別について言及したり、それに対する疑問や怒り等を表現したりしたことは、全くないと思う。スピーチでも、かるた協会の方針変更に対して「ありがとうございます」と言っているに過ぎない。
しかし、渡会さんや猪熊さんと語り合いながら練習を重ねてきた彼女が、「女の子が5戦もやらなくても」という声を耳にして、「私は男女の差のないルールで戦えることがうれしい」と表現することは、
悔しさを滲ませながら戦ってきた協会の女性たちの延長線上に彼女もいる、連帯している、ということを表明する場面となっている。
あのスピーチを見開き2ページの大きなコマにして取り上げてくれたことが、私は本当にうれしかったです。
そして最新刊。。あのおじいちゃん現国の先生のリターンに、しびれたぁ。。。
「学びなさい」の先生。。
その言葉に、末次さん本当にありがとうって思った・・
学問を 他者を
理解しようとする営みだけが
見えない繋がりを浮かび上がらせてくれるのだから
『ちはやふる』(末次由紀)44巻
「私が詩暢ちゃんの一番の理解者になる」と言ってクイーンを目指す千早。
人間臭くて人間臭すぎる人間の大群に囲まれながら
純粋無垢にかるたバカとしてどこまでも走り続ける主人公だったけど、
彼女もまた、この人のように生きたいと学ばせてくれる、大切なキャラクターになりそうです。
ありがとう、末次さん。
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